読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

そろそろみんなSSDにして良い気がしてきた。

ちょっと前は自作オタクとしては勧めにくいデバイスであったSSDですが、もうそろそろ成熟してきたというか、オタクやマニアは別として、一般人にお勧めしても良い時期に(とっくに)入ってると考えてます。その辺をつらつらと書き殴ります。さあ衒学の時間だ!

 

SSDってプチフリするよね?

アレはSSDだから悪いのではなく、コントローラーがウンコだから悪いのです… 最近は余程変なモノ掴まない限りは大丈夫だけど、心配なら店員さんに鉄板を聞いて買うってので良いかと。

 

SSDって寿命が短いんだよね?

コレもNANDフラッシュメモリの宿命として書込回数の上限が存在します。しかも世代が進むほどに悪化しています。が、容量目一杯まで使い込んでなおモリモリ書換えするような奴はやはり一般人とは思えませんのでこの際無視。

今メインで使ってるパソコンに収まってるデータの倍の容量のSSDの価格が2万前後から下ならまずSSDを選択で問題無し。

そのラインを飛び越してる人でも、普段読み書きしないデータがあり、それらを倉庫用のHDDやBDに逃がして運用しても問題無い人であれば、それらを引いて上記のモノサシに当てはめてOK。もちろんそうしたデータは逃がして運用して下さい。

そもそもSSDというかNANDフラッシュは倉庫向きではありません。その辺は最後にでも書きます。

 

SSDって高いよね?

うん。

でも10万近い買い物で1万とか誤差扱いで良いと思う。なにより一般人のパソコン利用における最大のボトルネックはHDDですから。Core i5からCore i7にするために1万円を突っ込むならSSDに振った方が快適になります。

デスクトップで考えるならHDDより速いし、省電力になるし、HDDと違って静かです。動画や音楽をしこたま貯めておきたい人ならHDD一個で済ますより、HDD増設の方向で考えた方が無難です。一時データで細切れになりにくいし、ファイルの粒度が細かくなり過ぎないので検索や閲覧も快適になるし、スピン時間が減る為にディスクの寿命が延びるなど、メリットも大きいです。

蛍光灯なんかと同じで、HDDに優しい状況とは「基本寝てる」か、「起きっぱなし」です。寝たり起きたりが慌ただしい状況、つまり、システムディスクに使う事がHDDにとって一番キツい条件なのです。一番出番の多い利用用途なのにね。

一方SSDにゃ駆動部品がありませんから、寝たり起きたりはHDDに比べれば得意です。

ノートで考えるなら、もうSSD以外にする意味はコスト以外で存在しないよな! 状態です。そもそも可搬性システムにジャイロ効果によってヘッドとディスクが接触して死ぬ可能性がメチャ高いデバイスを積むこと自体が、無茶をなんとか技術で押さえ込んだ結果でありまして、新幹線なんかで使ってると「今震動してっからなぁー」とウルトラ鈍足動作へ移行しがちで… ノートPCでは、もはやHDD搭載品を敢えてお勧めする気にはなれません。

 

SSDって殆どが最初から不良品なんだよね?

SSDというかNANDフラッシュメモリに不良ブロックは付きものであり、多少のバッドブロックは良品の範囲内です。ですがこの辺はHDDも同じで、代替クラスタは発生します。そしてそれらはOSから観測出来ない、ディスク内の出来事として内々に処置されます。SMART値を見てギャアギャア騒ぐ奴はもはや一般人の枠からはみ出してるっぽいのでこの際無視で。

 

SSDってRAID組んだら時、色々問題あるよね

SSDってHBAと相性あるよね

SSDって古いシステムと互換性低いよね

SSDってOS選ぶよね

パソコンでRAID組む奴は一般人とは思えないのでこの際無視します。

パソコンにHBA足してる奴は一般人とは思えないのでこの際…

古いシステムの延命はプロのお仕事です。

今更買い換え先にXPを検討してる人はいい加減諦めませう。

今更買い換え先にVistaを買おうとしてる奴は逸般人なので…

今だからこそLinuxへ! とか検討してる人は、それを唆した奴に頼れば良いんじゃないかな!

 

 

最後に、SSDの寿命とか。

・NANDフラッシュの書換え限界

敢えて不正確な表現を使いますが、フラッシュメモリはちっちゃい電池が整列しているような記録装置でありまして、故に充放電に限界があります。エネループが1,500回で寿命を迎えるように、たとえば19nm世代のNANDフラッシュでは3,000回前後の書換えで寿命を迎えるようです。128GBのディスクなら380TBほど書き込んだら寿命ですね。うん、一般人の使い方じゃねえ…

 

・ウェアレベリング

ですが、パソコンには起動する度に書き換わるようなファイルもあるわけだから、上書きを繰り返していたら3,000回なんかあっという間。そんなデバイスじゃ使えない! …ので、上書きを繰り返してある程度使い込んだブロックは、他の開いてるブロックへコッソリ移動させちゃいます。これをダイナミック・ウェアレベリングといいます。

 

・TRIMコマンド

ただ、SSDはOSがどんなデータ管理してるのかを知りません。故にある程度使い込んでくると、「何も書かれていない部分」が枯渇し、SSDから見た空き領域が無くなります。そこで出てくるのが「Trimコマンド」。OSがSSDに「この辺はもう使ってないから自由に使っちゃって良いよ」と教える機能です。コレがあるお陰でウェアレベリングによる領域の使い回しがスムーズに行くわけです。昔はコレが無かったので書換え寿命がさっさと来てしまう問題がありました。特に、ディスクを使い込んでるパターンで。

 

・スタティックウェアレベリング(グローバルウェアレベリングとも)

ダイナミックウェアレベリングの段で気付く人は気付いてたかもしれません、ディスクいっぱいいっぱいまで使い込んでる人は結局寿命がマッハなんじゃねぇ? という所。ええ、合ってます。残り少ない領域を目一杯使い回してても、それはそれで限界あっという間なのです。そこで出てくるのがスタティックウェアレベリング。データの書換えがあまり発生していないブロックを開いてるブロックに移動させて、書換え頻度の高いデータを持って来ちゃいます。

スタティックウェアレベリング自体はTrimコマンドが出来る前からあったものですが、データは移動というより入替えになってしまう為、パフォーマンスの落ち込みもパネェもんでした。そのためか、コレが発動するパターンは中々に限定的だったようで、体感的に上手く動いてるとは思えませんでしたね… 使い込んだSSDは遅くなるものですが、その辺の劣化もTrim採用以降でマシになってる所もお勧めし易くなった理由です。

 

・リードディスターブ

個人的には現時点で書換え限界なんぞより余程恐ろしい問題がコレ。データの読み出しをしていると、読み出した付近に存在するデータがジワジワ吹っ飛ぶという特性がありまして、つまり書換えせずにずーっと読むだけを繰り返してるといつの間にか死んでるデータが発生するわけです。ここで問題なのは壊れるデータは読んでるデータではなくその周囲のデータだという事。読んでるデータが化けたぐらいなら、コントローラが持つ高性能なエラーチェック・回復機能によって復旧されるわけですが、ここで化けてるのは読んでるとは限らないデータ、なのです… さて、パソコンにインストールされて以降、OSにもコントローラにも読まれる事なくひっそりと息を引き取ったデータを叩いたとき何が起こるか。重要なデータじゃ無きゃ良いねー…

この特性はあんま知られてないのか、書換え回数ばかり気にする御仁がおられます。でも、一般的な利用方法だと一番踏みやすいトラブルはコイツなのではないでしょうか? 新しいゲームをインストールして、普段使わないシステムファイルを叩いたところ… なんて具合に。

また、この辺の特性はNANDフラッシュメモリが倉庫に向いてない理由でもあります。SSDのみならず、SDカードとかでも一緒ですよ! デジカメの中身はHDDへ、できればそこからさらにDVDなりBDなりのより保存に向いたメディアへ移しましょう!

 

以下、妄想とか

ソースも無く妄想になりますが、スタティックウェアレベリングがちゃんと機能してればリードディスターブもなんとなく可能性減るんでは? と感じてます。書きっぱなしのブロックもいずれ書き換えられちゃうわけですから。TRIMコマンドのお陰でスタティックウェアレベリングがやりやすくなって発動機会が増えてるのか、いつの間にか読めなくなってるシステムファイルが発生する系事故の遭遇率はここ3年ほどゼロです。昔ですか? いやぁ、バックアップって大事っすね!

 

 

…そんなこんなでかつてはお勧めしづらいこと甚だしかったSSD。最近は不安げ無く使えてますし、パソコンメーカーの採用実績も多く、マニア専用デバイスとは言えない時代になってめでたしめでたしと感じている今日この頃なのです。

ま、某林檎さん向けに某芝さんが某砂力コン搭載品で先日やらかしたように、絶対安心とも言えないデバイスでもあるのですが… HDDでもやらかすときはやらかすし、バクチなのは何にしてもそうですよ。程度問題です、程度問題。